「霊界の物というのはこの世の物と違って、例えば十人ぐらいの人が集まって、川の水がほしいと思って、座って行をしていっせいに強く念ずると、川が出来て水が流れるのです。」
本山 博氏の著作「チャクラの覚醒と解脱」より。
実は The Secret はアストラルの世界についての教え。
- 人はこの物質の世界と同時に精神世界での存在を持っています。そして、この物質世界と精神世界は互いに影響を与え合っています。
私達の思考や感情はその精神世界に属す部分が多く精神世界に反映されやすいので、それがこの物質世界に影響し現実化する機会が現れるのです。
非常に端的な例では、お腹が空いたら(物質的起因)、「あれが食べたい」(想念)と思い、それによって口の中に唾液が多く分泌される(物質的結果)ようなものです(笑)。この例は個人の自己内で起結するのであまり良い例とは思えませんね(笑)。ただ、The Secret によるにしろ他の宗教的修行によるにしろ、精神世界にある程度精通するまでは、せいぜいコントロールできるのは自分の行動のみなので、全く酷い例でもありませんよ。 - 多くの宗教でも物質世界と精神世界の関係、更には多次元又は多段階の精神世界の存在を教えています。

ヨガでは、現界、アストラル界、カラーナ界、プルシャ界、そして更にその上の世界というように修行の階梯による霊的成長とそれに伴う新しい実感に沿うように区分けし教えています。人によりどの精神世界に主に属するかは、精神世界のどのレベルが主体に活動しているかに大きくよります。
ここで簡潔に各界について触れておくと、アストラル界は死んで現界の身体を失った大半の人が主に属する霊界にあたり、感情・想念主体の世界、その上のカラーナ界は理念・思想主体の世界、そしてカラーナ界まではその世界における「身体」が存在します。それでも上界に行くほど下界での存在を維持しようとする我執を超えた純粋精神性が高くなり自由度も大きくなります。現代文明の全ての活動もそのような自由度を求める具現化でしょう。
少し話が逸れましたが、「感情・想念」と聞いて何か思い当たりませんか? そうです、The Secret で非常に頻繁に耳にする言葉です。 - 「アストラルの世界にも、アストラルの自然の世界があって、現実の世界では、山を崩そうと思ったらブルドーザーで何日も何日もかかるわけだが、アストラルの世界では、ブルドーザーを使わなくても、例えば何十人かの霊的に修行をした人達が集まって、あの山を除いてあそこに平野を作ろうともしすると、そういう風になってしまう。それから自分の身体に関することとか、自分の住居に関することは、神様のほうに心を向けてあることを強く願うと、それに似たような家とか環境が出来上がる。」本山 博氏の著作
「チャクラの覚醒と解脱」より。
何も死ななくても人を含めこの物質世界の全てが精神世界での存在を持っています。The Secret や現代科学の言う「エネルギーから成り立っている」と言葉を変えても良いかもしれません。むしろ、物質世界も精神世界の一部、又は一つのレベル、もしくは一つの表象と捉えても良いでしょう。
そして、アストラル界はこの物質世界の次段階にあり、普通の人にとっても他の精神世界に比較して属する部分が大きいので、その事を知っていてかどうかは分かりませんが、The Secret では感情と想念的イマジネーションをその教えの大きな柱として教えているようです。
ただ、アストラルのレベルではこの物質界に直接与えられる影響はとても限られているので、やはり精神界に及ぼした影響が直ぐにこの物質界に具現化することはなかなか難しく、何らかの間接的現象として現れるのでしょうが、それを切っ掛けとしてやはり行動することがこの物質界に具現化する鍵になるのでしょう。


